大津司郎、Go Global Africa塾

Go Global Africa 短信(アーカイブ)

2013年: |〜9.28〜10.5〜10.23〜11.6〜11.22 |〜12.31 |
2014年: |〜1.19〜3.3〜5.20〜9.24
2015年: |〜1.24〜2.18
配信日 内容
2013.12.31

good-bye 2013

今年は2012年後半のアフリカ取材で体調を崩して以来、年も加わり十分に動けなかった。経済成長が注目される一方でアフリカ(紛争)関係では、マリ、コンゴ(DRC)、ソマリア(ケニヤ・テロ)、そして今もっともホットな南スーダンへと戦いの終わりは見えない★きっとたくさんの関係のない子供たち、老人、そして女たちがものすごく辛い今を送っているんだろうな・・・、大晦日ってなんだろう・・・、南スーダン、ユニティ州の北、スーダン共和国に近いところに某難民キャンプがある、ほとんど知られていない、アクセスが悪く、水も食料も常に不足がちだという、その近くにスーダン共和国(ヌバ山地&ダルフール)で戦っている「反政府ゲリラJEM」が流れ込み、「南スーダン政府軍」側に付いた?という、対してリエク・マシャールの<反政府軍>は、おそらくどこかで北の<スーダン政府>と通じている、戦線はさらに拡大している、 2014年、一人でも多くの人が幸せになれますように

2013.12.30

Latest/CongoDRC

コンゴ民主共和国(DRC)の首都キンシャサで銃撃戦、襲撃者たちはエアポート、テレビ局占拠、大統領のカビラ氏を名指しで非難、主要な通りから人通りは消えた様子、死者、負傷者等の詳細は不明/アメリカ系メディア発

*東コンゴでは先日M23との“停戦”調印がなされたばかり+先週北キブ州北部ベニ近辺ではイスラム系武装組織ADF/NULUが多数の市民を殺傷

2013.12.30

South-Sudan/「ハゲワシと少女」(報道写真/93年ピュリッツアー賞受賞)

ヌエル族のリーダー、リエク・マシャールの2万を超える“White Army”(ヌエル族の若者を中心としたミリシア/民兵)が、ジョングレイ州の州都ボル(Bor)周辺に展開、一部は政府軍(SPLA)と衝突、リエクは本気なのか・・・、一方政府軍の主体をなすディンカ族にも同様の民兵軍がいる、90年代から二つの部族はキャトル・レイド(家畜襲撃)を中心に殺戮を繰り返してきた、地域のコミュニティ、長老たちは必死に和解を模索してきた(Peace Within)、しかし武器のレベルが上がるにつれ抑えは効かなくなった、さらに石油が発見され、リエク派による北部・アラブ・スーダンとの同盟、離反が繰り返され解決を難しくしてきた、さらに拡げればそれはアメリカ対中国の戦いにまで行き着く、「平和?→概念ではない平和」、ものすごい知恵と体験と想像力とそして金が要る、なぜ、何のために新国家は 生まれたのか→南スーダン、そこは「ハゲワシと少女」の舞台だった

2013.12.25

Bentiu/Unity-State/South Sudan on the edge

★SPLA(南スーダン政府軍)地区司令官がリエク・マシャールの反政府側に寝返ったため、今、南部有数の石油地帯(南スーダンの歳入の98%)は一応反政府側の手にあるが、流動的、かりにこの状況が続くようだと本格的戦い→All-out-ethnic warの可能性大/2008,2009年、ベンチウ一帯現地取材、周辺には石油パイプラインが縦横に走っている、中国の存在大きい

★南スーダン(2011年7月独立)はアメリカが作ったといっていいくらいアメリカの支持、支援は大、2005年7月にヘリコプター事故で亡くなったSPLA(スーダン人民解放軍)リーダー、ジョン・ガラン(同年5月南部スーダンでインタビュー)は分離独立に反対、北部スーダンとの統一スーダン(New-Sudan)を熱望、事故ではなく消されたとの見方もある

★UN、PKO部隊(UNMIS)、6000人増強(コンゴ、ダルフール、リベリア他から転用)、コンゴのIBF(介入軍)同様、最近の国連の積極姿勢の背景には何がるのか、PKO部隊とはいえ状況によっては、もう一つ戦闘集団/武装グループとして戦闘に巻き込まれる可能性大、93年のソマリアでは地元武装勢力との戦いで敗退/映画「ブラック・ホークダウン」で再現

2013.12.20

South-Sudan

ついにというか、非常に懸念していたことが起きた・・・・ 日曜日、南スーダンの首都ジュバを中心に政府軍(SPLA)と反大統領派の間で戦闘が起きた、3万人以上が避難、数名のPKO部隊(UNMIS)員が死亡、首都ジュバ以外の各地でも戦闘、攻撃が起きている、日本の自衛隊はキャンプに閉じこもっている様子、Battle-hardened/内戦時代、戦闘に鍛えられた多数の元ゲリラ兵士(牧畜民出身)を擁する各派とも戦いへのテンションは常に高い(ソマリア以上)、ディンカ族主導の政府への不満、汚職への失望、そして民族間対立、各地に飛び火、戦闘が拡大しないことを祈る、コンゴ、ソマリア以上に内戦取材を続けてきた場所、中国がらみで南部石油地帯も取材--ナイル川、サッド(世界最大級の湿地帯)、そしてキャトル・キャンプ等々、大津司郎が最もアフリカらしい場所と感じる大地